こんにちは、ファルコンMです。
2018年2月現在、毎日聞く言葉、「働き方改革」。政府は裁量労働制を導入しようとしている。
では、裁量労働制を導入することで、長時間労働はなくなるのか?
私の見解は、No !会社にそのまま導入しただけでは、長時間労働はなくならない。
私の以前勤めていた会社では、裁量労働制を導入した時期があった。その結果、長時間労働が逆に増えてしまった。
原因は、つきあい残業。
では、裁量労働制で長時間労働をなくすには、どうすればよいのか?
それは、リーダーが残業をしないこと。
裁量労働制の導入でプロジェクトのメンバーの半数が会社を辞めた
私が以前勤めていたプログラム開発の会社は、一時期裁量労働制を導入していた。
導入前は、残業代はきちんと払っていた。
ある時、裁量労働制が導入された。
1日1時間のみなし残業分しか払われなくなった。頑張った分の成果は、ボーナスで還元される。
「残業してもしなくても給料は変わらないから、残業しないで早く帰ってみなし残業分はスタッフ分の儲けにしていいよ。」という経営陣の意向があった。
そんな裁量労働制を導入した結果、会社で起こったことは、
- 午前0時を超える残業が当たり前。
- 土、日、出勤は当たり前。代休は取らない。
- 休み時間も仕事。
裁量労働制の導入で、労働時間が増えてしまった。しかも残業代が支払われない。
仕事量が増えたわけでもないのに。
そして、同じプロジェクトにいたメンバーの半数以上が会社を辞めた。まあ、こんな状況になったら辞めるよね。
結局、会社は裁量労働制を辞めた。
つきあい残業の悲劇
こうなってしまった原因は、つきあい残業にある。
会社でよくある「つきあい残業」。みんな残業していると、自分も残業しなくてはいけない空気になってしまう。その結果、残業する必要もないのに残業してしまう。もちろん残業しないで帰ったほうが効率はいいのだが、帰りずらいので残業してしまう。
つきあい残業に裁量労働制を組み合わせると、つきあい残業が増えてしまう。残業している人がいた場合、
「あいつ残業代つかないのに残業しているよ。頭悪いなあ。俺はさっさと帰ろう。」
と思わない。
「あいつは残業代つかないのに残業している。俺も残業代つかないけど残業しないといけない。」
と思ってしまう。
日本人特有だと思うのだが、みんなこんな風に考えてしまう。その結果、残業代がつかないのに残業してしまう。
裁量労働制 = サービス残業制 ということになる。
残業すると仕事の効率が悪くなるので、仕事量が増えなくても長時間労働になってしまう。
経営陣の思惑は、見事に外れてしまった。
裁量労働制を活かすためには
リーダー( 部長、課長 含 ) が残業をしないこと
リーダーが残業していると、スタッフは帰りにくい。
リーダーから、「早く帰れよ。」って言われても、リーダーが残業していたらスタッフはやっぱり帰りにくい。
リーダーが何も言わなかったら、もちろんスタッフは帰らない。
リーダーが早く帰れば、スタッフも帰りやすい。
リーダーはスタッフよりも残らないという古い風潮がある会社が多い。
- リーダーはスタッフよりも仕事が多いから、残業しなければならない。
- リーダーはスタッフの面倒を見なくてはいけないので、残業しなければならない。
- リーダーが早く帰ると周りのリーダーからいろいろ言われるので、残業しなければならない。
↑のようなことを言っているリーダーは、さっさとリーダーを辞めたほうがいい。
「何言っているんだ、リーダーは残業しなければならない!そうしないと会社回らない。」
そう思っているんだったら、その会社は裁量労働制を導入してはいけない。古い会社の風潮を続けた方が、長時間労働は増えない。
その古い風潮が時代遅れになってきているので、そんな会社はスタッフがどんどん辞めていくだろう。
また、裁量労働制が導入されても、長時間労働をやっている会社は、スタッフはどんどん辞めていくことになるだろう。
逆に言えば、裁量労働制で成功する会社はリーダーが残業をしない会社とも言える。
会社のために残業したいスタッフはいない。
今後は、リーダーが残業しない会社にスタッフが集まっていくのではないか。
まとめ
裁量労働制は、長時間労働を廃止のためのとてもよい策と思う。だが、裁量労働制を導入したからと言って長時間労働が規制されるわけではない。
リーダーが残業しているから。
裁量労働制で長時間労働をなくしたいんだったら、まずリーダーが早く帰らなければいけない。
残業したいスタッフなんていないんだから。
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